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Cloudflareでサーバーを立ててみる

この実習では、最もシンプルな構成で Web サーバーを作成し、それをクラウドに公開する方法を体験します。

「サーバーを立てる」と聞くと難しそうに思えるかもしれませんが、実際にはわずか数行のコードと数回のコマンド操作で、クラウド上に Web アプリケーションを公開することができます。

ステップ 1:Node.js と Wrangler の準備

まず、Node.js と Cloudflare CLI「Wrangler」のインストールを確認・実施します。

node -v
npm install -g wrangler
wrangler login

ステップ 2:プロジェクトの初期化

以下のコマンドで wrangler init を実行します:

wrangler init

対話形式で以下のように選択します:

  • What would you like to start with?Hello World example
  • Which template would you like to use?Worker only
  • Do you want to deploy your application?Yes

この時点で、初期コードが含まれた Worker プロジェクトが作成され、クラウドに自動デプロイされます。


ステップ 3:Hello World コードの確認

作成された src/index.js を開くと、次のようなコードが含まれています:

export default {
async fetch(request) {
return new Response("Hello World!");
},
};

このコードは、どんなリクエストにも「Hello World!」というテキストを返す最小の Web サーバーです。


ステップ 4:ブラウザで確認

デプロイ完了時に表示される URL(例:https://your-name.workers.dev)にアクセスすると、公開されたページに「Hello World!」が表示されていることが確認できます。

ローカルで確認したい場合:

wrangler dev

ステップ 5:JSON API に書き換えてみる

次に、テキストではなく JSON を返す Web API に変更してみましょう。

src/index.js を次のように編集:

export default {
async fetch(request) {
const data = {
message: "こんにちは、COJT!",
timestamp: new Date().toISOString(),
requestUrl: request.url,
};

return new Response(JSON.stringify(data), {
headers: {
"content-type": "application/json",
},
});
},
};

ローカル確認:

wrangler dev

ブラウザや curl でアクセスすると、次のような JSON が表示されます:

{
"message": "こんにちは、COJT!",
"timestamp": "2025-04-21T12:34:56.789Z",
"requestUrl": "http://localhost:8787/"
}

クラウドに再デプロイ:

wrangler deploy

まとめ

このレジュメでは以下のことを体験しました:

  • Wrangler CLI を使って Cloudflare Worker プロジェクトを初期化
  • Hello World を表示する最小構成の Web サーバーを作成
  • JSON を返す API に変更し、ローカルとクラウドの両方で確認

Cloudflare Workers は、わずかな準備とコードで、インターネット上に自分のサービスを公開できる強力なツールです。今後はリクエストの分岐、ルーティング、POST処理などにも挑戦していきましょう。